2021年本屋大賞を受賞した話題作。
『52ヘルツのクジラたち』を読了しました。
書籍情報
『52ヘルツのクジラたち』
著者:町田そのこ
出版社:中央公論新社
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52ヘルツのクジラたち (中公文庫 ま55-1) [ 町田そのこ ] 価格:814円 |
あらすじ
自分の人生を我慢し、家族のために使うことで
愛されることを望んだ女性、貴瑚。
もう誰にも関わりたくない。
一人で生きていきたい。
新しい人生をスタートさせるため
誰も知らない土地に引っ越したのだが
そこで、言葉を話せない少年に出会った。
少年に関わることで
貴瑚の人生が動き出していく。
読もうと思ったきっかけ
2021年に本屋大賞を受賞された作品ということで
タイトルだけは聞いたことがあって
いつか読んでみたいと思っていた作品です。
本自体もそこまで太くないので
ここ何年か読書から離れていた私でも
気負いせずに読めそうだなと思って選びました。
感想
「気になるところには付箋をつけながら読もう」
なんて思っていたのに
気が付いたら、そんなこと忘れるくらい
夢中になって、一気に読んでしまいました。
ひとことで感想を言うとすれば
もっと早く出会いたかったー!!!
ってこと。
読んでるときは、とにかく胸が苦しくて
「きっと最後は明るい未来になるはず…」
って願いながら読み進めてました。
愛されたいと求めるがゆえに
自分を犠牲にしてしまうっていう主人公になんだかすごく共感…。
私には色々刺さりすぎて
涙が止まらないシーンも多かったです。
自分が我慢すれば…。
って思っちゃうことってあるけど
そういうのって
自分にも相手にも全然いいことないんですよね。
それに、愛情はもらうばっかじゃなくて
”いつかはちゃんと与える側の人間にならない”といけないっていうのも
「確かに!」と納得させられました。
愛情ってどうしても「欲しい!欲しい!」って
求めるばっかになりがち。
気を付けないと!
与える側に立つことで
相手を前向きに成長させることができる。
けれどいつの間にか、自分にも新しい発見や成長があったことに気づく。
与えていると思っていても
ほんとは自分も与えてもらっている。
そういう愛情の循環を目指して、感謝する毎日を過ごしたいですね。
まとめ
愛情のありかたというものについて、考えさせられる作品でした。
両親や親しい人に「愛されたい」と思ったことがある人には
すごく刺さる作品だと思います。
切なくて胸が苦しくなるようなシーンもあるんですが
読んだ後には、ほんのり温かい気持ちに包まれる。
そんな優しい気持ちになれるお話でした。
読みやすい文章なので、普段あまり本を読まない方や
久しぶりに何か本を読みたい!っていう方にもオススメ◎
気になった方は、ぜひ手に取ってみてくださいね😊
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52ヘルツのクジラたち (中公文庫 ま55-1) [ 町田そのこ ] 価格:814円 |